【ステップ③】査定額はなぜ違う?信頼できる不動産会社の見極め方― 高い査定額に惑わされないために知っておくべきこと

こんにちは、株式会社つばきらんどの椿です。

このブログでは「はじめての不動産売却ガイド」として、不動産を売りたいけれど「何から始めたらいいのかわからない…」という方に向けて、売却の流れやポイントを分かりやすくお伝えしています。

今回はシリーズ第3回目。テーマは、「査定額に差が出る理由と、信頼できる不動産会社の見極め方」です。

不動産売却の第一歩として、多くの方が複数の会社に「査定依頼」をされますが、そこでよく出てくるのがこんな悩み。

「同じ家なのに、なぜこんなに査定額に差があるの?」
「一番高いところにお願いしていいのかな…?」

不動産の価格には“定価”がありません。

そのため、同じ物件でも査定額にばらつきが出ることは決して珍しくありません。

とはいえ、実際に数百万円単位で差が出ると「どう判断すればいいの?」と迷ってしまうものです。

「一番高く査定してくれた会社に決めよう」と思うのは、ちょっと待ってください

今回は、査定額に差が出る理由と、信頼できる不動産会社の見極め方を分かりやすく解説します。

なぜ査定額に差が出るのか?

売却価格は、そのエリアの需要や最近の成約事例、建物の状態、さらにはタイミングなど、さまざまな要素によって変動します。

そのため、複数の会社に査定を依頼すると、それぞれの見立てに差が出るのは自然なことなのです。

査定の際に使われる主な手法は、次の3つ。

  • 取引事例比較法:周辺で似た条件の不動産の成約価格をもとに算出(最も一般的)
  • 原価法:建物の再調達価額から築年数分を差し引く(築浅の戸建てなどに使用)
  • 収益還元法:賃料収入をもとに資産価値を出す(投資用不動産に多い)

同じ事例を見ても、どの手法を重視するか、今後の価格変動をどう読むかで、査定額には違いが出てきます。

また、「どんな売り方を想定しているか」も大きな要素です。

  • すぐに売る想定、買取りする想定(やや安く設定)
  • 3ヶ月かけてじっくり売る想定(相場に近い価格)
  • とにかく媒介契約がほしい(高めの査定提示)

つまり、担当者の戦略や会社のスタンスによって、提示される金額が変わるのはごく自然なことなのです。

要注意!「高めの査定」で媒介契約を取ろうとする会社も

中には、他社より高めの査定額を提示して、売主さまの期待を引きつけようとする会社もあります。

これは業界でよく見られる手法で、「専任媒介を結んでもらった後で、徐々に価格を下げるよう誘導する」というものです。

売主としては「高く売れる」と期待して依頼しますが、実際には

  • 内覧が少ない
  • 反響がない
  • 担当者から「このままだと売れないので価格を下げましょう」と提案される
    という流れで、結局は相場並みに落ち着くことがほとんどです。

査定額はあくまで“見積もり”であり、実際にその価格で売れるとは限らないことを忘れないようにしましょう。

信頼できる不動産会社を見極めるポイント

そのため、売却を考えている方には、査定額そのものよりも、「どんな担当者か?」に注目して欲しいです。

具体的には以下の点に注目してみてください。

  • 査定額の根拠を丁寧に説明してくれるか?
    → 近隣の成約事例や販売履歴をもとに、なぜその価格なのかを明確に話してくれる
  • 売却のスケジュールや事情をちゃんと聞いてくれるか?
    →「急いでいる」「できるだけ高く」など、売主の希望に合わせた提案があるか
  • 査定額だけでなく、販売戦略の提案があるか?
    → ターゲット層、広告方法、売り出し時期の見通しなど
  • 契約を急がせてこないか?
    → 「今すぐ専任契約を!」というような強引さがないか
  • 相談のしやすさ・誠実さがあるか?
    → 質問に対して誠実に答えてくれるか、押し売り的な雰囲気がないか

不動産の売却は、短期で完結するものではなく、担当者と何度もやり取りを重ねながら進めていくことになります。

価格よりも、納得感と信頼感で選ぶことが、後悔のない結果につながります。

媒介契約前に確認しておきたいこと

査定が出たあと、「媒介契約」の提案があると思います。

この契約を結ぶと、売却のパートナーがある程度決まるため、慎重に選ぶことが重要です。

媒介契約には主に3つの種類があります(詳細は次回記事でご紹介):

  • 一般媒介:複数の会社に同時依頼OK。売主主導で進めやすい
  • 専任媒介:1社に絞る代わりに、週1回以上の報告義務あり
  • 専属専任媒介:さらに制約が厳しく、「自分で買主を見つけて直接契約すること」も不可

この契約を結ぶ前に、以下を確認しておくとよいでしょう:

  • 価格の決定権や変更ルールはどうなっているか
  • 売却活動の内容と頻度(報告の仕方や広告方法)
  • 販売期間の見込みと、成約までのシナリオ

価格も、契約も、“なんとなく”ではなく、納得して決められる環境をつくることが大切です。

まとめ|査定額だけで判断せず、「納得できる説明」がある会社を選ぶ

不動産の査定は、「これくらいで売れる可能性がある」という提案にすぎません。
つまり、約束された金額ではないということです。

高く見せるだけなら誰でもできます。
でも、きちんと売却につなげられる価格か?売主の状況に合っているか?まで踏まえた査定こそ、価値があります。

価格ではなく、対応力・説明力・信頼感で会社を選ぶことが、満足のいく売却への第一歩です。

株式会社つばきらんどについて

当社は広島市佐伯区・廿日市市を中心に、不動産売却を専門にサポートする会社です。

相続物件の売却や任意売却など、大手不動産会社が手をつけにくい案件にも柔軟に対応いたします。

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