弁護士と連携して任意売却した事例

「差押えされた不動産はもう売却できないのでは…?」と不安に思う方はすくなくありません。
しかし、競売にかけられる前であれば「任意売却」によって売却できる可能性があります。
任意売却を活用すれば、市場価格にちかい金額で売却できるため、競売よりも有利な条件で進められることが多いです。
ただし、通常の不動産売却とは異なり、債権者(銀行など)との交渉が必要になるため、専門的な知識がもとめられます。
そこで今回は、「差押えられた築30年の戸建を、弁護士と協力し1カ月で売却した事例」を紹介します。
この事例では、さまざまな課題がありましたが、適切な対応をとることで競売を回避し、売主の負担を軽減できました。
「差押えされた不動産をどうすればいいのかわからない…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
事例
■ 売却の背景
売主さまは60代の男性。
築30年の戸建てを所有していましたが、数年前から住宅ローンの返済が難しくなり、滞納が続いていました。
その結果、金融機関からの督促が続き、ついに不動産が差押えの対象に。
売主さまはどうすればよいか分からず、まずは弁護士に相談しました。
弁護士が「不動産会社と連携して任意売却を進めるのがよい」と判断し、弊社にご相談がありました。
一般的に、競売と比べて任意売却の方が高く売れることに加え、引き渡しの時期にも融通が利きます。
売主様にとって、できるだけ有利な条件で売却し、生活再建につなげることが重要だったため、今回は「任意売却として進める」ことになりました。
■ 物件の特徴と課題
この物件は立地の利便性は高いものの、売却にはいくつかの課題がある物件でした。
- 変形地のため、使い勝手に制限がある
- 駐車場がないため、一般的な住宅需要にはマッチしにくい
- 差押えにより、債権者との交渉が必要(金融機関が売却を許可する必要がある)
- 競売がせまっているため、スピード重視の売却が必要
こうした理由から、通常の不動産売却よりも難易度が高く、慎重な対応が必要でした。
■ 売却戦略と結果
① 住宅ローンの残債を確認しながら、市場より少し安い価格で売却活動を開始
- 競売になればさらに安くなってしまうため、債権者との交渉を進めながら、競売よりも有利な条件で売却できる価格を設定しました。
② ネット広告は使わず、弊社と取引のある投資家に直接紹介
- この物件は一般の住宅購入希望者には向かない特徴があったため、ネット広告を出さずに、弊社がすでに取引のある投資家に直接紹介。
- その結果、購入を希望する方が見つかり、契約を進めることに。
③ 弁護士と協力して債権者と交渉
- 売主様がえらんだ弁護士と弊社が連携し、売却後の返済計画を調整。 債権者とも交渉をおこない、売却に必要な承認を得ることができ、無事引渡しが完了しました。
また、売主さまの負担を軽減するため、残置物の撤去や引渡し前の清掃も弊社でサポートしました。
「差押え不動産を売却するポイント」
- 相談はできるだけ早く!
競売が進行すると売却の選択肢が限られるため、できるだけ早めに相談することが重要です。
- 必要に応じて弁護士のサポートを受ける
今回は債務整理を同時におこなったため、弁護士と連携をとりながら売却を進めました。しかし、すべての任意売却に弁護士が必要なわけではありません。もし必要であれば、不動産会社が適切な弁護士を紹介してくれるため、まずは実績豊富な不動産会社に相談することが大切です。
- 差押え不動産の売却に強い不動産会社を選ぶことが最も重要!
まとめ
今回は弁護士と連携しながら任意売却を成功させた事例をご紹介しました。
「誰に相談すればいいかわからない…」と悩んでいる方は、まずは任意売却の実績が豊富な不動産会社に相談してみましょう。