「自宅を売却しても住み続けられる」リースバック

最近テレビでよく見るんですけど、“リースバック”って実際どうなんですか?

家を売って、そのまま住めるって言ってたけど…なんだかよく分からなくて。

うちもこの先、まとまったお金が必要になるかもしれないし、もしものときに選択肢として知っておきたくて。

なるほど。確かにリースバックは、近年ご相談が増えている方法のひとつです。売却して資金を得ながら、今の家に住み続けられるという仕組みですね。

でも、それって都合がよすぎるような気もして…。なにか裏があるんじゃないかって思っちゃいます。

そうですね。メリットもありますが、当然デメリットや注意点もあります。よければ、リースバックの仕組みから順番にご説明していきますね。

なぜ売却しても住み続けられるの?

まず、リースバックって具体的にどういう仕組みなんですか?売ったのに住み続けられるって、ちょっと不思議で。

簡単に言うと、最初に“家を売る契約”をして、そのあとに“その家を借りる契約”を結ぶんです。つまり、売ったあとに、家主から借りて住み続けるという形ですね。

売って、すぐに賃貸契約に切り替わるってことなんですね。

はい。なので、まとまった売却資金を得ながら、引っ越す必要がないのが特徴です。生活環境を変えたくない方や、急にお金が必要な方に選ばれるケースが多いですね。

なるほど。じゃあ、売った相手が家主になるわけですね?

そうです。不動産会社や投資家が買主になることが多く、売ったあとはこちらが借主になります。家賃の支払いが発生するので、売却して終わり、というわけではありません。

借りる期間って、どのくらいなんですか?

契約内容によりますが、一般的には2年更新の定期借家契約が多いですね。長く住み続けたい場合は、事前にその条件をしっかり確認しておくことが大切です。

買い戻すことはできるんですか?

会社によっては“買い戻し特約”を付けられるところもあります。将来的に資金ができたときに、同じ家を買い戻すという選択肢が残せるケースですね。

いろいろ柔軟に考えられる制度なんですね。でも、条件をきちんと見ないと危ないかも…。

まさにそこがポイントです。表面だけを見ると便利に見えますが、細かい契約内容が重要になってきます。

具体的な事例をみていきましょう。

事例①:60代男性

物件情報:築30年の戸建て、土地付き、評価額3,500万円
売却価格:2,600万円
月額家賃:14万円
背景:数年前に自営業を始めましたが、経営がうまくいかず、事業の借金が膨らみ、その返済が必要に。
結果:ハウスリースバックを利用し、2,600万円を受けとる。 自宅に住み続けながら、借金を返済。

事例②:50代女性

物件情報:マンション(3LDK)、市場価格2,000万円
売却価格:1,400万円
月額家賃:8万円
背景:子どもの大学受験の費用が必要になった。
結果:ハウスリースバックを利用し、 1,400万円を一括で受けとる。 自宅に住み続けながら、大学受験費を捻出できた。

ここまでのまとめ

  • リースバックは自宅を売却した後に賃貸契約を結ぶ契約
  • 定期借家契約が多い
  • 買い戻しができる会社もある

メリット

仕組みはなんとなく分かってきましたけど、実際にどんなメリットがあるんですか?

まず一番のメリットは、まとまった資金をすぐに手に入れられるという点です。売却代金は一括で受け取れるので、急な支払いがあるときには助かります。

それはたしかに助かるかも…。病院代とか、子どもの学費とか、急に必要になるときもありますしね。

次に、住み慣れた家にそのまま住めることです。一般的な売却のように、引っ越しの必要がありません。生活環境を変えずに済むのは大きな安心材料ですね。

たしかに、この年で引っ越しとなるとけっこう負担が大きいですからね。

それから、近所に知られずに売却できるという点もあります。広告を出さずに手続きを進めるので、ご近所に“売った”と知られたくない方には向いていますよ。

そういう配慮があるのは助かりますね。事情を知られたくないこともありますし。

なるほど…。資金も得られて、住み続けられて、周りにも知られにくい。聞いてる限りでは、なかなか良さそうに思えてきましたよ。

はい、たしかに便利な面は多いです。ただし、もちろん注意点もあるので、次は“デメリットの部分”についてもお伝えしておきますね。

GOOD

1. すぐにまとまった資金が手に入る

売却代金を一括で受け取れるため、 急な出費に対応できます。

2. 住み慣れた家にそのまま住める

通常の売却とは異なり、引っ越しの必要がありません。 生活環境を変えずに資金調達が可能です。

3. プライバシーを守れる

一般の売却のように広告を出さず、 近隣住民に知られずに契約ができます。

デメリット

いいところばかりに聞こえるけど、やっぱり注意すべき点もありますよね?

はい、もちろんあります。まず一つは、家賃が相場より高くなる可能性があるという点です。

どうして高くなるんですか?

リースバックでは、売却金額に応じて家賃が決まることが多いんです。たとえば、2,000万円で売却すると、それを回収できるように家賃が設定されるため、周辺相場より高くなることがあります。

つまり、高く売れば売るほど、家賃も上がるってことか…。

そのとおりです。高く売れたからといって安心できないんですね。

他にはありますか?

はい、もう一つは売却価格が市場価格より安くなる傾向があるということです。リースバックでは一般の個人ではなく、投資目的の会社などが買主になるケースが多く、通常の売却より1〜2割程度安くなることがあります。

なるほど。すぐに現金化できる代わりに、安くなってしまうんですね。

そうなります。そしてもう一点。住宅ローンが残っている場合、利用できないケースもあるんです。

えっ、ローンがあると使えないんですか?

はい。売却金でローン残債をすべて返せない場合、リースバック自体が難しいこともあります。さらに、ローンが残っている物件ほど売却価格が高くなりがちなので、その分家賃も高くなってバランスが取れなくなるんです。

思ったより条件があるんですね。使える人と使えない人が分かれる感じか。

おっしゃる通りです。リースバックは、“一時的に資金が必要だけど家は離れたくない”という方には有効ですが、長く住み続けたい場合や資金計画が立っていない場合には慎重な検討が必要です。

BAD

1. 家賃が相場より高くなる可能性がある

売却後は賃貸契約となるため、 家賃を支払い続ける必要があります。家賃は自宅の売却額に連動するので、相場より高くなることも。

2. 売却価格が市場価格より低くなる

不動産会社や投資家が事業目的で購入するため、 一般的な不動産売却より安くなる傾向があります。

3. 住宅ローンが残っていると利用できない場合がある

リースバックは売却額が上がると家賃も上がるという特徴があります。住宅ローンが残っていると売却額が高くなり、家賃額とのバランスが取れず断られてしまう場合があります。

どんな人に向いている?向いていない?

話を聞いてると、条件に合えば便利な制度だけど、誰にでも向いてるわけじゃないですね。

はい、その通りです。リースバックは、向いている方と、そうでない方がはっきり分かれる制度です。

たとえば、どういう人に向いてるんですか?

一時的にまとまった資金が必要だけど、引っ越しはしたくない方ですね。たとえば、お子さんの進学費用や、医療費など急な支出がある方。住み慣れた家を手放さずに資金を得たいという方には向いています。

じゃあ、どちらかというと“今の暮らしを続けたい人”向けなんですね。

はい、逆に“長期的な住まいとして維持したい”という場合は、注意が必要です。家賃をずっと払い続けられるか、という点が大きなポイントになります。

確かに…。今は家賃を払えるとしても、この先ずっとって考えると不安になりますね。

また、将来的に住まいにこだわりがない方や、資金計画がしっかり立っている方であれば、リースバックよりも通常の売却+住み替えのほうが合っているケースもありますよ。

なるほど…。“家を売っても住み続けられる”って聞くと便利そうだけど、その裏にはちゃんと計画が必要なんですね。

はい。リースバックは、あくまで“手段のひとつ”ですので、目的に合っているかどうかをしっかり見極めることが大切です。

契約までの流れ

仕組みや条件は分かってきましたけど、実際に利用するとなったら、どんな流れになるんですか?

はい。大まかには、次のようなステップになります。まずは査定の申込みからです。

①査定のお申込み
不動産会社に査定を依頼し、 査定を行います。

普通の売却と同じように、まずは価格を出してもらうんですね。

そうです。最初は机上査定といって、お電話や資料ベースでの概算をお伝えします。

②机上査定を行います。
お聞きした情報から査定を行います。納得できる査定結果であれば先に進めます。

その後、ご希望があれば現地で詳細な査定を行います。

③現地査定を行います。
現地に行かせてもらい、さらに詳しい査定を行います。納得できる査定結果であれば先に進めます。

納得できる価格が出たら、次に進む感じですか?

はい。納得していただけたら、次に売却価格や家賃、契約期間などの条件をしっかり話し合って決めていきます。

④契約内容の確認
売却価格、家賃、契約期間などの条件を交渉、決定します。

そこで問題がなければ、売買契約を結び、売却代金を受け取っていただきます。

⑤売買契約の締結
契約を結び、売却代金を受け取ります。

それで終わりじゃないんですよね?

はい。そのあとに、賃貸契約を結んでいただきます。そこからは、家賃をお支払いいただきながら、今の家に住み続ける形になります

賃貸契約の締結
不動産会社と賃貸契約を結びます。

そこからは、家賃をお支払いいただきながら、今の家に住み続ける形になります。

家賃の支払い開始
毎月の家賃を支払いながら住み続けます。

※場合によってはこの流れ通りに進まない場合もあります。

まとめ

なるほど…。便利そうな制度だと思ってたけど、ちゃんと仕組みを理解しておかないと後悔することにもなりそうですね。

私たちにも向いてるのかどうか、もう少しじっくり考えたほうがよさそう。

そうですね。リースバックは“使い方次第”の制度です。うまく活用すれば助けになる反面、無理をするとかえって負担になることもあります。

今日話を聞けてよかったです。なんとなく不安だった部分が整理できました。

もしご希望があれば、リースバックでの査定はもちろん、通常売却との比較もできますよ。ご家庭の事情に合わせて、最適な選択肢を一緒に考えさせていただきます。

私たちがお手伝いできること

  • 自宅にリースバックが使えるかチェックします
  • 本当にリースバックがお客さまに合っているのかチェックします
  • リースバック以外の方法があれば、それもお伝えします
  • リースバック会社に査定の依頼ができます
  • 普通に売却したときの査定額も一緒にお伝えします

ありがとうございます。もう少し家族とも話してみますね。

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