【ステップ④】どの契約を選ぶべき?不動産売却の3種類の媒介契約を徹底比較
こんにちは、株式会社つばきらんどの椿です!
このブログでは「はじめての不動産売却ガイド」として、不動産を売りたいけれど「何から始めたらいいのかわからない…」という方に向けて、分かりやすく売却の流れやポイントをお届けしています。
今回はシリーズ第4回目、テーマは「媒介契約の選び方」です。
不動産の査定が終わったあと、多くの不動産会社から提案されるのが「媒介契約の締結」。
この契約を結ぶことで、売却活動が正式にスタートします。
とはいえ、「媒介契約ってなに?」「どれを選べばいいの?」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、媒介契約の種類や違い、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、どんな方にどの契約が向いているかを解説していきます。
媒介契約とは?
媒介契約とは、「この不動産会社に売却活動を任せます」という意思表示のようなもの。
この契約を結ばないと、不動産会社は本格的な売却活動(広告掲載や買主探し)を行えません。
契約には大きく分けて以下の3種類があり、それぞれに特徴があります。
3種類の媒介契約を比較
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
複数業者との契約 | 複数可 | 1社のみ | 1社のみ |
指定流通機構(レインズ)への登録義務 | 義務なし | 7日以内に登録 | 5日以内に登録 |
活動報告義務 | 義務なし | 14日に1回以上の報告義務 | 7日に1回以上の報告義務 |
契約期間 | 規定なし | 3カ月以内 | 3カ月以内 |
自分で買主を探せる | 可能 | 可能 | 不可 |
指定流通機構(レインズ)とは?
レインズは不動産会社のみが利用できるサイトで、ここに物件情報を載せることで全国の不動産会社が閲覧できるようになります。不動産会社だけが使えるスーモやアットホームと思っていただければOKです!
では、それぞれの媒介契約を詳しく見ていきましょう。
① 一般媒介契約
特徴:複数の不動産会社と同時に契約できる媒介契約です。売主が自分で買主を見つけることも可能です。最も自由度が高く、縛りが少ない契約形態です。
メリット:
- 複数社に依頼できるため、買主が見つかるチャンスが広がる
- 売主自身で買主を見つけてもOK
デメリット:
- 不動産会社の積極性が下がりやすい(広告費をかけても他社で成約する可能性があるため本気度が下がることも)
- 不動産会社とのやり取りが増える
- 活動状況の報告の義務がない
- レインズ登録が任意
こんな方におすすめ:
「いろんな会社にお願いしたい」「情報を広く出したい」「売却を急いでいない」という方に。
② 専任媒介契約
特徴:1社のみに売却を任せる契約。ただし、自分で買主を見つけて直接売ることはOK。14日に1回の活動報告がある。
メリット:
- 担当者とのやり取りがスムーズ
- 14日に1回以上の報告義務があるため、売却状況が把握しやすい
- 販売活動に力を入れてもらいやすい
デメリット:
- 他の会社には依頼できない
- 担当者との相性が悪いと不安を感じやすい
こんな方におすすめ:
「販売状況を定期的に把握したい」「情報管理を一元化したい」という方に。
③ 専属専任媒介契約
特徴:専任媒介と同じく1社のみに売却を任せる契約ですが、さらに制限が強く、自分で買主を見つけて直接契約することもできない契約。
メリット:
- より強力な売却活動が期待できる
- 毎週1回以上の販売報告が義務付けられている
- レインズへの登録が迅速(5日以内)
デメリット:
- 売却の自由度がもっとも低い
- 自分で買主を見つけても、その会社を通さなければならない
こんな方におすすめ:「とにかく手間をかけず、プロに任せたい」という方に。
どれを選ぶべき?
媒介契約の選び方は、売主さんの希望や状況によって変わります。
以下を目安にすると選びやすいです:
- 複数の会社を試してみたい → 一般媒介
- 担当者とじっくり進めたい → 専任媒介
- すべて任せたい、交渉の手間を減らしたい → 専属専任媒介
ただし、どんな契約を選ぶ場合でも、「納得できる説明」「誠実な対応」をしてくれる会社を選ぶことが大前提です。
インターネット上では「一般媒介が主流」「いや、専任媒介が多い」「いやいや、専属専任が基本」と意見が分かれていますが、実際にはデータの集計方法や地域によって傾向が大きく異なります。
私たちが活動する広島市・廿日市市エリアでは「専任媒介契約」が圧倒的に多く、次いで「一般媒介」が多いです。一方で、専属専任媒介はほとんど目にしたことがありません。
そのため、ネットの情報を鵜呑みにするのではなく、不動産会社の説明を聞いた上で検討してみてくださいね。
「他の不動産でこの辺りではこれが普通って言われたけど、本当?」といった質問があれば、匿名相談所よりご相談くださいね。(ニックネームだけでご相談が可能です。)
媒介契約は、いわば“売却のパートナー”を決める大切なステップ。
契約の内容だけでなく、「この人と一緒に売却を進めたい」と思える担当者かどうかも、ぜひ意識してみてください。
媒介契約前に確認しておきたいポイント
媒介契約を結ぶ前に、次の点をしっかり確認しておきましょう:
- 売出価格はどうやって決めるのか?
- 販売活動の内容と報告方法(広告媒体、頻度など)
- 期間中に価格変更はどう進めるか?
- 契約の有効期限(通常3ヶ月)と更新の流れ
「なんとなく」で契約してしまうと、あとで「思っていたのと違った…」と後悔することもあります。
分からないこと、不安なことは遠慮せず、納得できるまで質問してください。
まとめ|契約は“信頼”が第一。契約書の中身もきちんとチェックを。
媒介契約は、不動産売却のスタートラインともいえる重要なステップです。
どの契約にもメリット・デメリットはありますが、最終的に大切なのは、
- 担当者との信頼関係が築けるか
- 説明が丁寧で分かりやすいか
- 売却戦略がしっかりしているか
というポイントです。
焦らず、じっくり検討して、「この人となら安心して任せられる」と思える不動産会社と、売却を進めていきましょう。
▶ 次回予告
【第5回】売り出し価格の決め方と値下げのタイミング|高く売るために知っておきたい現場感覚
株式会社つばきらんどについて
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